甲状腺がんの症状は通常前頚部にしこりを触れるだけです。長年放置して大きなしこりとなると目でみただけでわかるサイズになりますし、また周囲臓器への圧迫症状を呈することもあります。
ただ、前頚部のしこりで甲状腺の腫瘍と判明してもそのすべてががんではなく、良性のもの(腺腫、腺腫様甲状腺腫など)とがんとの比率は約5:1です。また、まれに声が嗄れたり、頚部のリンパ節転移などを契機に甲状腺がんが発見されることもあります。また、何らかの理由によりとった胸部CT検査で偶然甲状腺腫瘍が発見され、精査の結果がんがみつかることもありえます。
ただし、以上のことは甲状腺分化がんの場合であって、未分化がんでは急激な増大、痛み、息苦しさなど多彩な症状を呈します。
・甲状腺にしこりができる
・しこりが徐々に大きくなってくる
・唾液を飲みこむと、上下に動く
・頚部の所属リンパ節が腫れてくる
・声がかすれる
・急速に大きくなることがある
甲状腺がんには、主として四つの種類があります。
・甲状腺乳頭がん
最も多いタイプで、全甲状腺がんの80%以上を閉めます。進行も遅くほとんど転移しません。
・甲状腺濾胞がん
乳頭がんについで多い種類ですが、乳頭がんと同じく予後は良好です。乳頭がんと濾胞がんをあわせて分化がんと呼びます。
・甲状腺髄様がん
上記2つの分化がんに比べると悪性度が高いのですが、下の未分化がんほど悪性度は高くありません。遺伝子の異常が関係していることは前述した通りです。可能性がある場合には、あらかじめ検査を受け、予防することが可能です。
・甲状腺未分化がん
すべてのがんのうちでも、最も増殖スピードが速く、治療成績も良くありません。ただ、このがんはごくわずかしかありません。また、分化がんが、長年放置されたために変化したものとも考えられており、分化がんの段階で手を打てば、心配はいらないことになります。
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