大腸がんについて

大腸がんとは?

大腸がんとは、大腸(盲腸、結腸、直腸)に発生する癌腫であり、肛門管に発生するものを含めることもあります。

アメリカ合衆国では三番目に多い癌で、癌死の原因として二番目に多いのです。

多くの大腸癌は大腸ポリープ(polyp)より発生します。(有茎ポリープは)キノコの様な形状に増殖し、顕微鏡で観察すると通常は腺腫とよばれる良性腫瘍です。
しかし、そのうちの一部は時間が経つと癌の一種である腺癌に進行します。また現在は、ポリープ由来でない平坦な病変や陥凹性病変から進行大腸癌になることがあることも、明らかになっています。

大腸がんの原因

大腸がんは消化管内面を覆いつくしている粘膜の上皮細胞の突然変異を原因とします。

多くは細胞増殖を制御するDNAの異常が原因であり、それは環境や遺伝やウィルス感染になど多くの作用によって細胞の異常が発生します。

細胞レベルの異常から癌に発展するには年単位の時間が費やされるので、特定の要因が癌の原因であると突き止めることは出来ないのです。したがって、大腸癌による不幸な転帰を避けるためには、危険因子を突き止め、それらを改善し、また大腸がんを早期発見する必要があります。

大腸がんの危険因子

アメリカ合衆国において、生涯に大腸がんに罹患する確率は約7%です。各ファクターは個人それぞれについて癌が進行するリスクを増大させます。そのような危険因子を次に挙げます。

大腸がんに罹る家系
特に55歳以前の罹患や癌の多発の場合著明です。
年齢
大腸がんに進行するリスクは年齢とともに増加します。その多くは60歳代から70歳代で発症します。50歳以下の場合は、遺伝的に若年齢の大腸癌を罹患する家系以外はあまり見られません。
癌の既往歴
卵巣がん、子宮がん、乳がんに罹患した婦人は、大腸癌に進行するリスクが増大します。
家族性大腸腺腫症 (Familial adenomatous polyposis; FAP)の患者
全大腸切除を施されない場合はほぼ100%が癌に進行します。
慢性化した潰瘍性大腸炎 (ulcerative colitis)や大腸のクローン病 (Crohn's disease)患者
全大腸切除を施されない場合には25年後でおよそ30%が大腸癌となります。
遺伝性非ポリポーシス大腸癌 (hereditary nonpolyposis colorectal cancer; HNPCC)
別名:リンチ症候群
喫煙
喫煙者は非喫煙者よりも大腸癌で死亡する傾向があります。
食事
研究によると新鮮な果物や野菜(食物繊維)をとり、動物性の食肉を減らすと大腸癌のリスクが低減します。ただし食物繊維は必要十分な量を摂れば良く、サプリメント等で大量に摂ったからと言ってもリスクがさらに減少すると言うことはありません。
ウィルス
ある種のウィルス感染(例えば、ヒトパピローマウィルス (human papilloma virus)は大腸癌との関連が知られています。
運動量
活発に運動する人々は大腸癌に進行するリスクが低くなります。

大腸がんの症状

大腸がんの症状を次に挙げます。

  • 排便習慣の変化(便秘、排便時の疼痛、便の太さが細くなる)
  • 血便
  • 説明の付かない体重減少
  • 貧血(anemia)あるいは疲労感、沈滞、病的蒼白
  • 腹痛、下腹部の膨満感

まったく症状が現れない場合も少なくありません。これらの一つでも該当するならば、医師の診断を受けるべきです。また日本においては便潜血検査による健診が行われており、潜血反応陽性のひとは自覚症状がなくても積極的に検査することが望ましいです。

大腸がんの診断・検診・経過観察

大腸がんは発生してから大きな腫瘤を形成するのに進行するのに数年はかかり、早期に発見できれば完全治癒の可能性が大きくなります。症状があったり、リスクが大きい者は積極的に大腸癌検診を受けるべきであり、目的によりいくつかの異なった検査がおこなわれます。

自覚症がない人々が対象の集団健診では普通、便潜血反応が行われます。潜血反応が陽性であったり、自覚症状がある場合、貧血などの異常がある場合、その他の大腸癌のハイリスクの場合は、癌をはじめとする大腸疾患の確定のため大腸内視鏡検査が行われます。

  • 直腸指診(Digital rectal examination; DRE)。医師が、潤滑剤を付けた手袋をした指で直腸に異常がないか触診します。簡単に実施できるが、肛門から数センチの所までしか診断できません。
  • 便潜血検査(Fecal occult blood test; FOBT)。便のなかに微量の血液が含まれていないかを検査します。病変を便がこするとわずかに出血し便に血液が混じります。この肉眼では見えない微量の血液を検出する検査です。しかし、進行癌でも便潜血陰性であることがあります。
  • 大腸内視鏡(Colonoscopy)。ライト付の柔軟な内視鏡で直腸から盲腸まで挿入し、病変を観察します。現在では大腸疾患を診断する方法として中心となっています。同様の仕組みの胃カメラよりかなり操作が難しいものでしたが、スコープの改良、挿入法の改良で以前より容易になりました。ポリープ、腫瘍、炎症などの異常があれば、小さい鉗子を使用して組織を生検(biopsy)用に採取できます。大腸内視鏡の応用として、ポリープ、早期癌が発見された場合に電気メスと同様の原理を使用して除去する内視鏡手術が施されます。
  • バリウム注腸二重撮像法(Double contrast barium enema; DCBE)。肛門からバリウム溶液を注入し、ついで空気を注入します。それにより大腸や直腸の内面の形状をX線で撮像します。内視鏡より実施が容易ですが、放射線の被曝があり、異常があったときに生検ができないという理由より日本では大腸内視鏡に大腸疾患診断の中心の座を譲り渡した感があります。
  • CT断層撮影法(Computed axial tomography)はX線診断法で進行癌の周囲への進展度合や他臓器(特に肝臓)の有無を検査するのに用いられますが、大腸癌の有無自体を調べるのには向いていません。早期癌の発見には全く無力です。他の理由で実施されたCT断層撮影で進行大腸癌が発見されることもあります。
  • 血液検査(blood test)。進行大腸癌があると貧血を来すことがよくあります。貧血自体はありふれた疾患ですが、大腸癌がその原因の一つであることは注意すべきです。また、患者の血液中のある種のたんぱく質(腫瘍マーカー:tumor marker)、のレベルを計測することで進行癌の存在を推定することができます。癌胎児性抗原(CEA)が代表的です。ただし早期であれば正常レベルであることが普通で、進行癌でも正常範囲の人も少なくありません。肝臓などへの転移があると癌胎児性抗原(CEA)値が高度に上昇します。CEA以外にCA19-9も用いられます。

大腸がんの病理学検査

腫瘍の病理学検査は生検(biopsy)や手術によって得られる組織を解析して報告されます。病理学検査では腫瘍の細胞種や段階について言及されています。大腸癌で最も一般に見られるものは腺癌で、全体の95%程度です。他には、リンパ腫(lymphoma)、扁平上皮癌(squamous cell carcinoma)などがあります。

大腸がんの病期

大腸癌の病期(ステージ)は、患者の診断や検査により個々の癌の状況を予測したものです。

大腸癌の病期分類は主に局所浸潤の度合い、リンパ節浸潤の度合い、あるいは遠隔転移の有無によって決定されます。

今日においては、日本では「大腸癌取り扱い規約」に基づく独自の病期分類を行っています。国際的にはTMN分類が病期分類に使用されます。あるいは医者によっては以前から使用されていたデューク分類(Duke's system)を使用する者もいます。

UICCのTMN分類の定義を次に示します。

UICCのTMN分類の定義

T - 腸壁への浸潤度合い
T0
癌の兆候は見出されない。
Tis
癌は粘膜内にある(腫瘍は存在しているが、浸潤はない)。
T1
腫瘍は存在しているが、浸潤は最小限である。
T2
浸潤は粘膜下組織に達している。
T3
浸潤は筋固有層に達している。
N - リンパ節浸潤の度合い
N0
リンパ節に浸潤は見られない。
N1
1ないし3つのリンパ節に浸潤が見られる。
N2
4つ以上のリンパ節に浸潤が見られる。
M - 転移の度合い
M0
転移はない。
M1
転移が見られる。

例えば患者が癌に罹患していなければT0N0M0となります。

癌の病期は通常TMN分類値をグループして診断したI,II,III,IVというローマ数字の指標で示されます。指標の数字が大きいほど癌は進行しており、予後も悪いことを意味します。

AJCC病期分類

Stage 0
  • Tis, N0, M0
Stage I
  • T1, N0, M0
  • T2, N0, M0
Stage IIA
  • T3, N0, M0
Stage IIB
  • T4, N0, M0
Stage IIIA
  • T1, N1, M0
  • T2, N1, M0
Stage IIIB
  • T3, N1, M0
  • T4, N1, M0
Stage IIIC
  • いずれかのT, N2, M0
  • Stage IV
    • いずれかのT,いずれかのN, M1

大腸がんの治療

治療方針は癌の病期によって変わってきます。早期大腸癌の(浸潤がわずかな)場合は根治可能です。しかし発見時の病期が後期であるならば(遠隔転移がある場合)根治の見込みは少なくなります。肝臓への転移等については原発巣が根治できる場合に肝臓の合併切除も行われ治療成績も比較的良いのです。

外科療法が第一選択で、化学療法、放射線療法が個々の患者の病期や医学的な諸要因により併せて実施されます。

外科療法

外科療法は、癌が局在的ならば大腸癌を根治させる最善の方法です。ごく早期の癌で粘膜内にとどまっている場合は、内視鏡手術により切除可能です。癌が進行すると通常外科手術によって、腫瘍が存在する大腸の切除と、再発の可能性を減らすために周辺のリンパ節組織の郭精が実施されます。可能であれば残った腸の同士を吻合して機能形成術がほどこされます。病変が肛門に近く吻合が出来ない場合は、人工肛門が形成されます。明確な遠隔転移がある場合は通常外科手術は適用になりません。

腹腔鏡下大腸切除術の大腸癌への適用は痛みを伴う切開を最小限にし、術後感染のリスクを低減させます。

一般的な外科手術の場合と同様ですが、大腸外科手術は稀に術後感染、膿瘍、腸管穿孔あるいは腸閉塞を引き起こすことがあります。

放射線療法

放射線療法は腫瘍細胞を殺傷するため外科療法の前に実施されたり、外科療法が不適当な場合に実施されます。あるいは手術後の郭清をより確かなものにする為にも実施されます。場合によっては、化学療法剤の使用が腫瘍細胞の放射線への感受性を高め、放射線療法の効果を増大させることもあります。

化学療法

化学療法は、切除不能な進行大腸癌に対する第一選択の治療法です。化学療法は一時的に腫瘍を縮小させ、癌の進行を遅らせて生存期間を延長します。いっぽう、癌の再発を予防するためにも実施されます。すなわち、補助化学療法(adjuvant)として外科手術の後に実施されたり、術前化学療法(neo-adjuvant)として手術前に実施されます。2006年現在大腸癌に対して使用される代表的な薬剤は、フルオロウラシル、ホリナート(日本国内ではレボホリナート)、イリノテカン、オキサリプラチン、テガフール・ウラシル配合剤、カペシタビン(日本国内未承認)、Bevacizumab(日本国内未承認)などです。日本ではティーエスワンRも頻用されます。

切除不能大腸癌の化学療法はかつて5-FU/ロイコボリン療法が標準とされていましたが、イリノテカンおよびオキサリプラチンの登場により状況は大きく変化しました。これら薬剤の併用(FOLFOX、FOLFIRI)により20ヶ月を超える生存期間中央値が報告されるなど、治療成績は飛躍的に向上しています。2006年現在、欧米ではさらにBevacizumabなどを加えたレジメンが標準療法とみなされており、日本でも承認へ向けて臨床試験が進行中です。

化学療法について

化学療法とは、一般的な言い方をすれば抗がん剤治療です。抗がん剤を投与してがん細胞を殺す治療法です。

しかし、抗がん剤治療には、吐き気・嘔吐・脱毛などのさまざまな副作用が生じます

その副作用の苦しさは人さまざまですが、ほとんどの人が相当な苦しみを伴います。
その苦しみを軽減し、さらなる改善の効果を発揮しているのが現在注目の「フコイダン」なのです。

「フコイダン」は健康食品なのですが、代替医療として、世界中から注目されている成分なのです。

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